マイクロソフト社の【アクセス】について
Accessで起こりうる問題
Microsoft Accessは業務改善ツールとして長年利用されており、現在も多くの企業で運用されています。
社内や個人での開発が容易な一方、開発した担当者の異動や退職によってシステムの中身が分からなくなってしまうことがあります。
普段は問題なく利用できていても、機能追加などをきっかけに問題が発生するケースがあります。
そこで今回は、Accessがブラックボックス化する背景や起こりやすい課題、保守やシステム移行の考え方についてご紹介します。
Accessの担当者がいなくなると何が起こるのか
担当者が退職しても、すぐにシステムが使えなくなるわけではありません。
しかし、Officeのバージョンアップ、機能変更やパソコンの入れ替え、業務変更に伴う改修などをきっかけに、
- 帳票が出力できない
- 検索機能が動作しない
- データ入力時にエラーが発生する
- システムが起動しない
- 修正したくても対応できない
といった問題が発生することがあります。
Accessは業務の中核を担っていることも多く、トラブルによって業務が停滞する可能性があります。
なぜAccessはブラックボックス化しやすいのか
Accessは業務に合わせて柔軟にシステムを構築できる一方で、長期間運用されることで複雑化しやすいという特徴があります。
運用開始後には、
- 一覧画面を追加したい
- 帳票を増やしたい
- 入力項目を追加したい
- 集計方法を変更したい
といった要望が発生し、その都度機能追加や改修が行われます。
こうした改修を繰り返すうちに、システムの全体像が分かりにくくなり、担当者が変わると中身を把握できない状態になることがあります。
実際には、
- 利用されていない機能が残っている
- 同じような処理が複数存在する
- VBAやマクロが複雑に組み合わされている
といったケースもあり、一部を修正すると別の機能へ影響するなど、保守が難しくなる原因となります。
問題が発生しやすいタイミング
OfficeやWindowsの更新
Access自体を変更していなくても、OfficeやWindowsの更新によってエラーが発生することがあります。
特に長年利用しているシステムでは、古い設定や部品に依存している場合があり、環境変更がきっかけで不具合が発生することがあります。
また、AccessはOfficeのバージョンや32bit・64bitの違いによって動作に影響を受ける場合があります。
開発当時の環境では問題なく動作していても、新しいOffice環境へ移行したことでエラーが発生するケースも少なくありません。
パソコンの入れ替え
新しいパソコンへ移行した際に、設定や関連ファイルの違いによって正常に動作しなくなるケースがあります。
業務変更による機能追加
業務の変化に合わせて機能追加や修正が必要になることがあります。
しかし、システムの構造が分からない状態では、改修そのものが難しくなります。
ライセンスの問題
Accessを利用するためには、Microsoft OfficeまたはAccess Runtimeなどの実行環境が必要になります。
システムの編集や改修を行う場合は、通常Access製品がインストールされている環境が必要です。
利用人数が増えるほどライセンス管理や環境管理の負担が発生するため、運用規模によっては課題となる場合があります。
Webシステムの場合はブラウザから利用できるため、端末ごとのソフトウェア管理を簡素化できるケースもあります。
利用者が増えると運用に限界が出ることも
Accessは少人数での利用には適していますが、利用規模が拡大すると運用上の課題が発生することがあります。
例えば、
- 複数人が同時に更新すると競合が発生する
- 利用者の増加により動作が遅くなる
- データ量の増加でパフォーマンスが低下する
- 拠点間利用やテレワーク対応が難しい
- ファイル共有環境に依存する
といった問題です。
業務の中心として利用されている場合は、より拡張性の高いシステム構成を検討する必要があります。
Access人材の減少
Accessは現在も多くの企業で利用されていますが、新規開発の中心はWebシステムへ移行しています。
そのため、現在では新規システム開発でAccessが採用されるケースは以前より少なくなっています。
これに伴い、Accessを専門的に扱う技術者や開発会社も減少傾向にあります。
特に古いAccessでは、VBAや過去の開発手法に関する知識が必要になるため、
- 修正を依頼したいが対応先が見つからない
- 開発会社に相談したが解析対応ができない
- 引き継ぎ資料がなく改修できない
といったケースもあります。
今は問題なく動いていても、不具合が発生した際に相談先が見つからないリスクは年々高まっています。
保守か、刷新か
Accessで問題が発生しても、利用人数が少なく、改修も限定的であれば継続利用できる場合があります。
一方で、
- 複数拠点で利用している
- 同時利用者が多い
- 頻繁な機能追加が必要
- テレワークやモバイル利用に対応したい
- 将来的な運用を見据えたい
といった場合は、Webシステムへの移行を検討する選択肢もあります。
重要なのは、システムの現状と今後の運用方針を踏まえて判断することです。
まとめ
近年では、Accessで運用していた業務をWebシステムへ移行する企業も増えています。
Webシステムは、
- ブラウザから利用できる
- 複数拠点で利用しやすい
- テレワークに対応しやすい
- スマートフォンやタブレットから利用できる
- Officeのバージョンに依存しにくい
といったメリットがあります。
ただし、長年利用してきたAccessには業務ノウハウが蓄積されています。
そのため、単純に作り直すのではなく、現在の業務や機能を整理したうえで移行を進めることが重要です。
Accessでお悩みの方へ
当社では既存Accessの調査・解析を行い、
- 保守継続が可能か
- 改修リスクはどの程度あるか
- 将来的な運用上の課題はないか
- Webシステムへ移行した方がよいか
といった観点から現状を整理し、ご提案いたします。
保守担当者不在の場合や、仕様書が残っていない場合でも、お気軽にお問い合わせください。
