近年、「AIで古いシステムを解析できる」という話を耳にする機会が増えてきました。
では実際に、AIはレガシーシステムをどこまで理解できるのでしょうか。
結論から言うと、
AIはレガシーシステムの解析を大きく支援できますが、すべてを任せられるわけではありません。
今回は、AIが得意なことと、人の判断が必要なこと紹介します。
🤖AIが得意なこと① ソースコードを読み解く
レガシーシステムには、何万行、何十万行というプログラムが存在することも珍しくありません。
その中から、
- このプログラムは何をしているのか
- どんな処理の流れなのか
- 入力と出力は何か
といった内容をAIが分かりやすく説明してくれます。
これまで何時間もかかっていたコードの読み込み時間を短縮できる可能性があります。
🤖AIが得意なこと② 設計書のたたき台を作る
設計書が残っていないシステムでも、
ソースコードをもとに
- 処理概要
- 入出力項目
- データの流れ
- プログラムの役割
などを整理し、設計書のたたき台を作成できます。
もちろん、そのまま完成版として使うのではなく、人が確認・修正することが前提です。
それでも、「ゼロから作る」より大幅に効率化できます。
🤖AIが得意なこと③ プログラム同士の関係を整理する
レガシーシステムでは、
「このプログラムを修正すると、どこに影響するのか」
を調べるだけでも大変です。
AIは、
- 呼び出し関係
- データの流れ
- 関連する処理
などを整理することで、影響範囲の調査を支援できます。
保守や改修の際にも役立つ場面が増えています。
🤖AIが得意なこと④ ベテラン社員の知識を整理する
以前のブログに書いたように長年システムを担当してきた方の知識は、会社にとって大切な資産です。
しかし、
「頭の中にしかない」
というケースも少なくありません。
AIを活用すれば、
- 打ち合わせ内容
- メモ
- 運用手順
- Q&A
などを整理し、ナレッジとして残しやすくなります。
属人化の解消にもつながる取り組みとして注目されています。
⚠️AIが苦手なこともある
一方で、AIにも苦手なことがあります。
例えば、
- なぜこの仕様になったのか
- お客様との取り決め
- 長年の運用ルール
- 現場ならではの例外処理
こうした情報は、ソースコードだけでは分かりません。
また、AIが出した結果が必ず正しいとは限らないため、最終的な判断は人が行う必要があります。
🪄AIは「置き換える」のではなく「支援する」
AIがシステムエンジニアに代わってすべてを解析する時代ではありません。
しかし、
- 読む
- 調べる
- 整理する
- 文書化する
といった時間のかかる作業を支援することで、エンジニアはより重要な判断や設計に集中できるようになります。
つまり、
“AIは人の代わりではなく、人の力を引き出すパートナー”と言えるでしょう。
✨まとめ
レガシーシステムの解析は、これまで多くの時間と経験が必要な仕事でした。
生成AIの登場によって、その作業は大きく変わり始めています。
もちろん、AIだけでシステムを理解できるわけではありません。
だからこそ重要なのは、
AIの分析力と、人の経験や業務知識を組み合わせることです。
その両方を活かすことで、レガシーシステムの価値を守りながら、将来に向けた改善やモダナイゼーションを、
よりスムーズに進められるようになります。
