最近は、AIを使って情報を調べたり、資料の内容を整理したりできるようになってきました。
以前は、検索エンジンでキーワードを入力し、表示されたページをひとつずつ確認するのが一般的でした。
現在では、AIが複数の情報をもとに要点をまとめたり、質問に対して文章で回答したりする使い方も増えています。
ただし、「AI検索」と一言でいっても、実際には大きく分けて2つの使い方があります。
1つは、Web上の最新情報を調べるAI検索です。
もう1つは、社内資料や業務マニュアルなど、自社内の情報を探すためのAI検索です。
🌐Web上の最新情報を調べるAI検索
Web上の情報を調べるAI検索では、ニュース、製品情報、サービス比較、料金、技術情報などを調べるときに便利です。
通常の検索では、検索結果の一覧から自分でページを開き、必要な情報を探して整理する必要があります。
一方でAI検索では、複数の情報をもとに要点をまとめたり、比較したり、わかりやすい文章に整理したりできます。
たとえば、以下のような調べものに向いています。
- 新しいサービスや製品の情報を調べる
- 複数のツールの違いを比較する
- 技術情報や仕様変更を確認する
- 法改正や制度変更の概要を知る
- 業界ニュースをまとめる
ただし、AIの回答は常に正しいとは限りません。
特に、料金、仕様、法律、制度、セキュリティ、医療など、内容が変わる可能性のある情報は、公式サイトや信頼できる情報源を確認することが大切です。
AI検索は、調査の入口として便利ですが、最終確認まで任せきりにしないことが重要です。
🔍️社内資料を探すAI検索
一方で、社内マニュアル、FAQ、規程、業務手順書、過去の問い合わせなど、自社内の情報を探しやすくしたい場合もあります。
この場合は、Web上の情報を検索するのではなく、自社で用意した資料をもとにAIが回答する仕組みを使います。
たとえば、以下のような使い方です。
- 社内FAQをAIチャットで検索する
- 業務マニュアルの該当箇所を探す
- 規程や手順書から必要なルールを確認する
- 過去の問い合わせ内容をもとに回答候補を出す
- 製品資料やサポート資料を探しやすくする
このような仕組みは、社内にある情報を活用するためのAI検索として利用できます。
📖RAGとは
社内資料をもとにAIが回答する仕組みのひとつに、RAGがあります。
RAGは、AIが回答を作るときに、あらかじめ登録された資料を検索し、その内容を参照しながら回答する仕組みです。
たとえば、社内マニュアルを登録しておくことで、社員が質問したときに、関連する資料を探して回答することができます。
通常のAIチャットでは、AIがもともと学習している知識をもとに回答します。
一方でRAGを使うと、自社の資料やルールをもとに回答できるため、社内FAQやマニュアル検索との相性が良いのです。
⭐️ISO認証に関する文書検索にも活用できます
RAG検索は、ISO認証に関する社内規程や手順書、運用ルールの検索にも活用できます。
ISO認証では、社内で守るべきルールや記録すべき内容、承認手順などが文書化されています。
しかし、実際の業務では「どの文書を見ればよいのか」「最新版はどれか」「この作業では記録が必要なのか」を確認するのに時間がかかることもよくあります。
このような場合に、関連する文書をチャットボットなどAIで探しやすくしておくと便利です。
たとえば、次のような質問ができます。
- この作業では、どの記録を残す必要があるか
- 承認が必要な手順はどこに書かれているか
- 監査前に確認すべき項目は何か
- この場合の社内ルールはどの文書に記載されているか
ただし、AIの回答だけで業務判断を完了するのではなく、参照元の文書や最新版であることを確認することが大切です。
特に規程や認証に関わる情報では、古い文書や誤った解釈が混ざらないよう、資料の管理や権限設定も重要になります。
RAGは、規程を自動で判断する仕組みというより、必要な文書や該当箇所を探しやすくする補助として使うのが現実的です。
📓NotebookLMとDifyの違い

社内資料をAIで活用するツールとして、NotebookLMやDifyのようなサービスがあります。
NotebookLMは、資料を読み込ませて、内容を要約したり質問したりする使い方に向いています。
PDFやドキュメントなどの資料やURLをもとに、「この資料の要点は何か」「この内容について説明してほしい」といった使い方ができます。
一方でDifyは、AIチャットボットやAIアプリを作るための基盤として利用できます。
社内FAQチャットボットやマニュアル検索アプリを作ったり、社内システムと連携したりする用途に向いています。
簡単に言うと、NotebookLMは「資料を読んで理解するためのAIノート」、Difyは「AI検索やAIチャットを業務に組み込むための基盤」と考えるとわかりやすいかもしれません。
🤖Difyでできること
DifyのようなAIアプリ開発基盤を使うと、社内資料をもとに回答するチャットボットや、業務に合わせたAIアプリを比較的簡単に構築できます。
たとえば、次のような使い方があります。
- 社内FAQチャットボット
- 業務マニュアル検索
- 製品資料検索
- 問い合わせ対応支援
- 社内規程の検索
- ISO関連文書の確認支援
また、最近ではチャット画面から質問されるのを待つだけでなく、定期実行やWebhook連携などを使って、外部システムのイベントをきっかけにAI処理を動かす仕組みも利用しやすくなっています。
たとえば、定期的に情報を確認して通知する、外部システムから送られたデータをもとに回答を作る、といった使い方も考えられます。
☝️業務利用で大切なこと
AIを業務で利用する場合は、便利さだけでなく、情報の管理も重要です。
特に社内資料をAIで扱う場合は、次のような点を確認する必要があります。
- どの資料をAIに参照させるか
- 古い資料や廃止済み文書が混ざっていないか
- 誰がどの情報を見てよいか
- 個人情報や機密情報をどう扱うか
- AIの回答に参照元を表示できるか
- 回答内容を人が確認する運用になっているか
資料を登録すればすぐに完璧な回答が得られる、というものではありません。
資料の整理、更新ルール、アクセス権限、回答精度の確認などを含めて設計することが大切です。
😊まとめ
AI検索には、Web上の最新情報を調べる使い方と、社内資料を探しやすくする使い方があります。
Web上の情報を調べる場合は、AIが要点を整理してくれるため、調査や比較の入口として便利です。
一方で、社内マニュアルやFAQ、規程、ISO関連文書などを探しやすくしたい場合は、RAGを使った社内資料検索が有効です。
また、NotebookLMのように資料を読み込んで活用するツールや、DifyのようにAIチャットボットや業務アプリを構築できる基盤など、目的に応じてさまざまな選択肢があります。
大切なのは、流行しているツールをそのまま導入することではなく、自社の業務や資料の管理方法に合った形でAIを活用することです。
弊社では、社内FAQ、マニュアル検索、ISO関連文書の検索、業務資料の活用など、お客様の環境に合わせたAI活用をご提案しています。
お気軽にご相談ください。
